5月GW後半、新緑眩しい頃、那須高原に出かけました
94歳の今もなお新作に挑み続ける藤城清治氏(影絵劇、絵本で受賞多数)、ご存知の方も多いと思いますが、氏の作品の多くが展示された常設美術館が、2013年「藤城清治美術館那須高原」として開館されました
美しい自然の中にたたずむ美術館は、広大な敷地に恵まれ、長屋門をくぐりぬけると遊歩道が続き、ケロヨンやネコたちが美術館まで道案内してくれます
足を進めるにつれ、藤城清治の世界に引き込まれて行くような感覚でした。
途中、ステンドグラスが素敵なレンガ造りのチャペルもあります。
館内では、藤城氏の歴史をつづる写真やデッサンを飾った、まっすぐな廊下がプロローグとなります
窓からは木漏れ日が差し込み、高原の美術館であることを印象付けられます。
そして、廊下の突き当りを曲がると、素敵な絵本の世界が始まります
藤城氏の描く小人や少女は繊細でとても魅力的、人を引き付けます。
表情も豊かで、まさにメルヘンの世界です
ケロヨンコーナーや風の又三郎コーナーもあり、藤城ワールドを楽しむことができます。
氏は影絵で有名ですが、油絵やデッサンも数多くあり、美しい風景、力強いデッサン、そして東日本大震災直後の現地の絵など、多様、多彩な独特の世界観を持っていることを初めて知りました
鑑賞の後は、併設のカフェでゆっくりと余韻に浸ることもでき、ミュージアムショップでは氏の絵画を直接購入することもできます。
私もお気に入りの絵ハガキやグッズを購入し、我が家に飾っています
「藤城清治美術館」は、数少ない「本物」であり、また都会の大きな美術館では得ることのできない味わいがあります。
皆さまも、機会が有りましたら立ち寄ってみては如何でしょうか
森 淳子